君がいれば・・・②
「終わりました」



瀬奈はテーブルの用意が終わると家政婦に報告した。



逐一報告した方がこの家政婦のご機嫌を損ねなくて済みそうだと瀬奈は思ったのだ。



瀬奈の言葉に家政婦は頷くと、鍋の火を弱くしてダイニングへ向かった。






「どうして４人分あるんですか！？」



いきなり怒鳴られて瀬奈は目を見開いた。



「どうしてって……」



間違えちゃったかな……えっと、おじい様、お兄様、シン、わたし……。



「数日間は奥様と若奥様はお戻りになられません　ですから３人分で結構です」



「３人分ですか……？」



もしかしたらお兄様は今日、夕食を召し上がらないのかな？



「大旦那様、ドンヒョク様、シン様です　あなたはわたしと一緒に後で食べます」



瀬奈は眩暈がしてきた。



わたしは家政婦扱いなんだ……。



これはおじい様の指示に違いない。



これをシンが知ったらまた大騒ぎになってしまう……。



驚いたが瀬奈はおじい様に気に入られるのならそれでもかまわない気持ちだった。




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