君がいれば・・・②
「兄貴、瀬奈を頼むよ」


シンはジフンに頼む。



瀬奈を聞こえない所まで連れて行って欲しかった。




ジフンも同じ気持ちだった。



祖父の考えている事がわからない。



ジフンが立ち上がり茫然としている瀬奈の腕を優しく掴む。



「セナちゃん、行こう」



「……わたし 行きません」



瀬奈ははっきり口にした。



「セナ!?」
「セナちゃん!」


シンとジフンが驚いて声を上げた。



「お願い シン おじい様の言う事を聞いて」



家政婦の言うとおりだ。



このまま出て行ったら一生認めてもらえない。



わたしたちは後悔する事になる。



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