君がいれば・・・②
すべてが終わって部屋に戻るとシンがやって来た。



「酷い扱いだな……」



申し訳なくてシンが落ち込んでいる。



そんな様子を見て瀬奈はシンの傍に行った。



「シン、わたしは大丈夫だから 頑張ると決めたんだから」



瀬奈はシンの頬に手を触れた。



まるで女の人の肌のようにすべすべだ。



シンは頬に触れた瀬奈の手を握る。



「ハンドクリームをたっぷり塗らないと荒れてしまう」



今日一日の労働で瀬奈の手は潤いが無くなっていた。



「そうだね かさかさになっちゃった」



でもクリームを塗ればすぐに戻る。



「あ……でも持ってない……とりあえず乳液で済ませるね シン、明日ジフンさんに頼んでくれる?」



瀬奈はずっと手を握ったままのシンに頼んだ。



「もちろん 明日、用意するよ セナ……ありがとう」



認めてもらおうと瀬奈が努力してくれるのを見るのが辛いシンだった。



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