君がいれば・・・②
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「いってらっしゃいませ」



瀬奈は玄関に出て祖父とドンヒョクを見送った。



シンは食事が終わると、ジフンが迎えに来てすでに外出した。



「行ってきます」



出かける時、祖父は何も言わなかったがドンヒョクは優しく微笑み挨拶を口にした。







お昼になるまで座ることなく、屋敷の掃除に動きっぱなしだった瀬奈は肩の凝りと足の痛みを感じた。



受付嬢の時は一日中立っていても大丈夫だったのに。



ちょっと身体がなまっちゃったかな……。



凝っている肩をほぐそうと首をゆっくり回す。



掃除は徹底したもので、掃除機をかけた後雑巾で床を拭いていく。



かなり広いお屋敷なので雑巾がけが終わった所はまだ半分もない。



瀬奈は家政婦がいない事をいい事に小さく溜息を吐いた。






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