君がいれば・・・②
「セナちゃんは良くがんばっているな」


ジフンが運転をしながら隣のシンに言う。



「ああ、意外と頑固なんだよな　それが可愛い所でもあるんだけどね」



「まったく目じり下げてお惚気ばっかり言っているとファンに嫌われるぞ？」



シンの嬉しそうな声にジフンが呆れる。



「言っただろう？ファンは大事だと思うけど一番大事なのはセナだ」



「はいはい　わかった　わかった　それはそれでいいから仕事の時は切り換えてくれよ」



シンの整いすぎた甘いマスクをチラッと見て言う。



「おじい様は何か言っている？」



「いいや　まだ何も　でもセナの良い所は絶対に分かっているはず」



何千人の従業員を抱える大企業の会長が人を見る目がなくてはここまでやってこれなかっただろう。



車は門の中を進んだ。



「サンキュウ　お茶でも飲んでいく？」



「いや、俺はまだ仕事があるから」



シンの誘いを断りジフンは車を発進させた。





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