君がいれば・・・②
シンは同じ場所で台本を読んでいる。



瀬奈はキムさんを手伝って朝食の準備に取りかかった。



テーブルに出来たての料理を並べると祖父が入って来た。



座っているシンを見て一瞬、祖父が嬉しそうな顔をしたのを瀬奈は目にした。



おじい様はシンが好きなんだね……。



日本人のわたしと結婚すると離れてしまいそうな気がするのかもしれない。



だから反対しているのかも。



離れて欲しくないが為に無理な注文をつけるんだ。



「おはようございます」



瀬奈は熱いお茶を祖父の前に置いた。



返事はなかったがすぐにお茶を口にしたので瀬奈はほっとした。



ドンヒョクもダイニングルームに姿を現した。



手に一冊のファイルを持っている。



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