君がいれば・・・②
だが、その笑みも翌々日の朝には消えた。



朝、新聞を取りに表に出るとたくさんのカメラを構えた人たちがいたのだ。



瀬奈は驚いて新聞を取らずに門の中へ入った。



どうしたの……?こんなにカメラを持った人たちがいるなんて。



まさか自分とシンの事を撮りに来たのかと考える。



それだったらもっと前に来ているはずだよね……。



瀬奈は不安になる心を抑えて屋敷へ戻った。




「新聞はどうしたんですか?」



「あの……カメラを持った人がたくさんいて……」



最初の頃よりも態度が柔らかくなったキムさんに言う。



「マスコミですか……?わたしが取ってきます」



時々、こういう事もあるが何かあったに違いないと思ったキムは自ら新聞を取りに出た。





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