君がいれば・・・②
一刻も早く瀬奈の元へ行きたかったシンだが、撮影はなかなか終わらずに家に着いたのは日付が変わろうとしている時だった。
朝が早い瀬奈はもう眠ってしまっているに違いない。
玄関を入ると祖父が立っていた。
「遅かったな」
「撮影が押しているんです」
ジャケットを脱ぎながら自分の部屋へ上がろうと階段に向かう。
「話があるんだ 今いいかね?」
いつもの祖父と違う弱々しい祖父がいた。
いつもと態度が違う祖父に違和感を感じてシンは祖父の書斎へ向かった。
「話ってなんですか?」
「シン、困った事になったんだ……」
「困った事?」
経済界はもとより政界にも顔が利く祖父に困った事など起こるのだろうか?
「チェ・ユナの事だよ」
「ああ 根も葉もない噂、気にしないで下さい」
その事かと、シンはそう言うと立ち上がって書斎を出ようとした。
「……そうも行かなくなったのだ」
「え?」
シンが立ち止まって祖父を見た。
朝が早い瀬奈はもう眠ってしまっているに違いない。
玄関を入ると祖父が立っていた。
「遅かったな」
「撮影が押しているんです」
ジャケットを脱ぎながら自分の部屋へ上がろうと階段に向かう。
「話があるんだ 今いいかね?」
いつもの祖父と違う弱々しい祖父がいた。
いつもと態度が違う祖父に違和感を感じてシンは祖父の書斎へ向かった。
「話ってなんですか?」
「シン、困った事になったんだ……」
「困った事?」
経済界はもとより政界にも顔が利く祖父に困った事など起こるのだろうか?
「チェ・ユナの事だよ」
「ああ 根も葉もない噂、気にしないで下さい」
その事かと、シンはそう言うと立ち上がって書斎を出ようとした。
「……そうも行かなくなったのだ」
「え?」
シンが立ち止まって祖父を見た。