君がいれば・・・②
苛立った心は瀬奈にキスをすると和らぎ、更に深く瀬奈を愛したくなった。



「シン……抱いて……」



シンの気持ちを察するかのように瀬奈の口から出た言葉。



セナはユナとの事を知っている……。



「シン、お願い」


目を開けた瀬奈は真っ直ぐシンの目を見て懇願した。



シンはもう一度瀬奈の唇に唇を重ねた。



******



熱い時が過ぎるとすでに2時を回っていた。



瀬奈の起床時刻まであと3時間後もない。



「疲れさせたね」



隣で横になっている瀬奈を腕枕しながら髪を梳く。



しかも自分のベッドではなく、冷たい床に敷かれた薄い布団の上で。



シンの胸に置いていた手に力が入る。



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