君がいれば・・・②
「セナ、ちょっと困った事になったけど君は気にしないで欲しい 俺を信じて」



「困った事?チェ・ユナさんの事?」



困った事とは瀬奈も見当をつけていた。



「そう……彼女の祖父が爺さんの知り合いらしい その人の身体が相当悪くショックを与えない為にしばらく付き合っている振りをしなくてはならないんだ」



しばらく付き合っている振り……。



瀬奈は不安を隠せなかった。



不安な気持ちを隠さなければと瀬奈は目を閉じる。



「セナ?怒った?」



瀬奈の頭がゆっくりと横に動く。



「怒ってない」


その口調は穏やかだ。



「……ありがとう 起こしてあげるから少し眠った方がいい」



寒くないように布団を首まで引き上げる。



「おやすみなさい」



考えが頭の中を渦巻いていたが眠気には逆らえなかった。



瀬奈はシンの心臓の音を聞きながら眠りに就いた。



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