君がいれば・・・②
「くそっ!セナ、どうしたらいいんだ!?」



シンは瀬奈をどう扱ってよいのか分からなくなり苛立ちを見せた。



自分は名前を捨ててもいいと言っているのにダメだと言う。



そして日本へ帰るという瀬奈。


俺はどうすればいいんだ!?



シンはその時、ハッとした。



「セナ……俺の事が……嫌いになったのか?」



「シン……」



そうだと言えばシンはこのまま出て行ってくれる。



でも瀬奈は頷けなかった。


絶対に嫌いになれない人。


そればかりかシンの幸せを願ってしまう。



「セナ!どうなんだ!」


瀬奈の肩を掴み顔をよく見ようと顔を傾ける。



「シン……もう決めた事なの 1人にして……」



瀬奈はセーターを拾ってスーツケースに放り投げる。



「マンションへ行こう」


シンが瀬奈の手首を掴んだ。



「嫌っ!」



瀬奈は乱暴にシンの手を払った。


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