君がいれば・・・②

トラウマ

その時部屋がノックされ、助かったとばかりに瀬奈はドアに近づいて開けた。



立っていたのはドンヒョクだった。



「セナさん、大丈夫？」



瀬奈の向こうにシンの姿を見てもう一度瀬奈に視線を戻した。



泣いていたのだろう、目が赤い。



「シン、話なら明日にしろ、彼女は疲れている」



青ざめた瀬奈の顔をドンヒョクは見てシンに言った。



「兄さん、俺たちの問題だ　放っておいてくれ」



シンがドンヒョクを睨む。



「シン、今は冷静に話せない……」


瀬奈がポツリ言う。



「……わかった」



シンはしぶしぶ部屋を出て行った。