君がいれば・・・②
シンに肩を抱きかかえられてロビーに行くとフラッシュが何十となく光った。



あまりの眩しさに瀬奈は思わず目を閉じる。



そこへシンのボディガードたちが囲むようにしてマスコミから2人を見えなくする。



眩しさに立ち止まってしまった瀬奈をシンは抱き上げた。



こんな場所で抱き上げるなんて……。



瀬奈は恥ずかしいあまり目を閉じた。



今のシンに何を言っても無駄だ。



それに今の自分の体は自分じゃないみたいに重く、頭がぼんやりしてしまう。



シンは腕の中にいる瀬奈に視線を落とした。



抵抗されるかと思ったが……。



本当に退院してしまって良いのか?



後部座席に瀬奈を下ろし自分も車を回って瀬奈の横に行く。



「セナ?本当に大丈夫なのか?」



「大丈夫……」



そう言うと再び目を閉じてしまった。




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