君がいれば・・・②
「それは行ってからのお楽しみ と言っても途中でばれるだろうけど」



「わかった♪ 用意するね」



と言ってから荷物がシンの実家にある事を思い出した瀬奈は動きが止まった。



「どうした?」



「……わたしの荷物は実家に……」



「今朝行って取ってきたよ」



シンが手で示した方を見ると瀬奈のスーツケースがドアの近くに置かれていた。



「シン、実家へ行ってきたの?おじい様とお話はした?」



「いや、仕事で留守だった」



「そう……」



あのおじい様の事だからお怒りになっているに違いない。



会わなくて良かったのかも知れない。



瀬奈は小さく息を吐くとスーツケースに近づいた。



スーツケースを開くと中は綺麗に整頓されていた。



シンがやってくれたの?



「キムさんが心配していたよ 荷物はキムさんが詰めてくれたんだ」



それで服なんかが綺麗にたたまれていたんだと瀬奈は納得した。




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