君がいれば・・・②
ノックの音と共にドアが開き、ハジンに付き添われた祖父が入って来た。



「何の用ですか?」



瀬奈から祖父に視線を移すとシンが冷たく尋ねる。



「シン、そこへ座ってくれ 立っていられると首が痛くなる」



「ここまで来て何の用なんですか?」



立ったままもう一度シンは冷たく尋ねた。



「シンっ!」



シンの冷たい態度に瀬奈は驚いて声を上げた。



「……謝りに来たのだ」



その言葉に驚いてシンは祖父を見た。



祖父が後悔の色を顔に浮かべている。



「謝罪?いまさら何を謝ると言うんですか?」



「まずはセナに……そしてお前にだ セナ、こっちに来てくれないか そこのソファーへ座って欲しい」



祖父が部屋の隅にいる瀬奈に声をかける。



瀬奈は言われるままに祖父の示したソファーに座ると、対面のソファーに疲れたようにガクッと座る祖父だった。



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