君がいれば・・・②
「セナ?入らないの?」


ぼんやり立っているセナに目を向ける。



「えっ?ん……あの、今日は家に帰ろうかなって……」



その言葉を聞いた途端、シンが眉根を寄せて瀬奈に近づいてきた。



「どうした?今日は泊まっていくって」



「ちょっと疲れちゃったみたいで……」



「ほんと?そう言えば元気がないね?」



シンは心配そうな表情になり瀬奈の額に手を置いた。



「……熱はないようだ、頭痛は?」



シンが疲れていると思って帰ると言った言葉なのに、シンの方が真剣にわたしを心配している。



「ううん 大丈夫、せっかくだから食事をしてから帰るね」



逆に心配をかけてしまって申し訳ないと思った瀬奈は、ニコッと笑ってシンに抱きついた。



******



ルームサービスが冷製トマトパスタやオードブルを運んできた。



どれも瀬奈の好きなもの。



ワインも用意されている。



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