君がいれば・・・②
『セナちゃん?聞いている?』



「えっ?あ、はい 聞いています……じゃあ、今日は家に帰ります」



『ちょ、ちょっと待ってくれないか、家に帰るって?』



瀬奈の言葉にジフンは慌てた。



「洋服も数着しかここに持ってきていないから……」



本当はここに一人でいたくない。



『そう……わかった シンに伝えておくよ まだ撮影が延びていてね……』



セナちゃんが家に帰ったと知ったら怒るだろう。



今日のシンの態度ならなおさらだ。



一番早く帰りたいと思っているのはシン本人なのだから。



シンがいつもは冷静な男だが、セナちゃんのことになると情熱的な男になる。





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