君がいれば・・・②
ドヨンはキッチンに何が置いてあるかが分かっているようでお湯を沸かしている。



「セナ様はお座りになっていて下さい 今、コーヒーをお入れします」



「わたしも手伝います」



部屋の中を見ていた瀬奈はドヨンの元へ行った。



「いいえ、お疲れでしょう 少しお休み下さい」



オ・ハジンといい、イ・ドヨンらシンのボディーガードは特別な訓練を受けていて強いのだろうが優しい。



瀬奈は分かったと言うように笑顔を向けてキッチンから離れた。



外を見渡せる窓際に立つ。



景色は日本とさほど変わらないように思う。



川が見えた。



「清渓川(チョンゲチョン)です 人工河川でのんびり歩くと往復4時間近くかかります 韓国市民の憩いの場です」


瀬奈が川を見ているのが分かったドヨンが言った。



「人工河川……綺麗な川だと思ったわ」



説明をしてくれたドヨンににっこり笑った。



時間があればシンとゆっくり散歩したいなと思ってしまった。



そんな事をここでしたらパニックになりかねないのだけれど。





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