君がいれば・・・②

末席で祖父から少し離れて座った瀬奈。



シンは対面に座っている。



目と目が合って微笑み合う。



瀬奈の緊張を和らげようとしてくれているのだ。



食事は韓国料理でテーブルにたくさんの料理が乗っていた。



瀬奈はまだ祖父に話しかけられてはいない。



こんなに居心地が悪いのは産まれて初めて。



この場から逃げ出したくなる。



それでもシンの祖父だからここで逃げ出すわけには行かないと瀬奈は自分に叱咤した。



険悪なムードにシンの方が切れてしまうかもしれない。



瀬奈はそっちの方もヒヤヒヤしていた。



ドンヒョクも隣に座ったシンが不機嫌になっているのがわかった。



セナさんを無視しているのか、おじい様も頑固だな。



ドンヒョクは困り果てた顔で、家長の席に座る祖父を見たのだった。