君がいれば・・・②
「シンっ!」


瀬奈は困り果てた。



自分のせいで2人が険悪なムードになってしまった。



「今出て行ったらパク家の名を名乗る事は許さん!」



「おじい様!」
「お義父様っ!」



ドンヒョクと母が驚きの声をあげる。


えっ……?



今なんて言ったの?



早口の怒鳴り声で瀬奈はうまく聞き取れない。



祖父とシンを除く皆が慌てている。



「セナさん シンを止めてくれ 今出て行ったら一生この家の敷居をまたげない」



ドンヒョクが瀬奈に頼む。



「兄さん、セナを困らせないでくれないか」


ドンヒョクの言葉は瀬奈にショックを与えた。



「シン……」


「セナ、行こう」


瀬奈の手を引っ張り、部屋を出て行こうとする。



視線をシンから祖父に動かすと、今にも倒れそうなほど身体を怒りで震わせているのが見えた。








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