オモイノタケ~バレンタイン物語~
行動
「勇気出してかぁ…」
手には買ったばかりの板チョコとラッピング、メッセージカードが入った袋
「買っちゃったよ…。明日渡せるかなぁ」
綺麗な星を見つめながら、弱気な独り言を言う凉花
すると、ケータイの着信音
ディスプレイには見覚えの無いケータイ番号
『凉花!俺だけど…』
「どちら様ですか?」
不審そうな声で凉花は問いかけた
『ごめん。邑中卓也。おばさんに聞いた』
「た、たく?何の用事?」
『今どこ?』
「なんで?」
『良いから!』
「…駅のロータリー」
『すぐ行くからいろよ!』
一方的に切られたケータイを見つめ、凉花は呟く
「今更何よ…」