ハナウタ
彼女は、そうやっていがみ合う女子を見ては、よく言っていた。



"最終的に選ぶのは相手なのに、その彼を置いて何故争う必要があるの?"


って、





争わずにはいられない気持ち、絶対に渡したくないと思ってしまう気持ちを彼女は知っていただろうか…?





嫉妬の熱に浮かされた私は、彼女に宣言した。















「私は、彼を渡したくないの。
例えそれがカヤでも、私は敵に回すよ」












それを聞いた時、お母さんからはぐれた子供みたいな泣き出しそうな表情をした彼女を見て、

あぁ、
私、カヤに大事にされて来たんだ…

って、心の中で安心してる自分がいた。




.
< 49 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop