ハナウタ
謝らなきゃ、と思った。
突然、いなくなったこと。
何も連絡をしなかったこと。
アオを、信じる事を逃げたこと。
謝らなきゃならないと、思った。
「…大好きだよぉ…っ…」
だけど、口をついて出てきたのはそんな言葉で、
ずっと、誰にも安心して、心から言う事の出来なかった想いで、
溢れ出す涙と鳴咽で、それ以上喋る事が出来なかった。
「俺もさ親友」
なんとか絞り出した言葉に、アオの声は笑って答えた。
僕はずっと、声を上げて泣いた。