溺愛してます!狼先輩!!!
それから私はずっと
さーちゃんと杉埼君の話を
ただただ聞いていた。

まぁ声出ないんだから
聞く専門は当たり前だけど。

気付かなかったけど
杉埼君は隣のクラスで
杉埼彪円-スギサキアヤマル-といえば
結構な人気らしい。

まぁ私はそういうのに疎いから
多分聞き逃してたんだろうけど。

「じゃぁ後でね。」

「彪くんバイバイ!」

学校の最寄りの駅に着き
同じ制服の人に交じり
ホームに降り立つと
杉埼君は去って行った。

流石に私に遠慮したのかな。
別に気にしないのに。

「ねぇゆー。
昨日なにかあったでしょ?」

駅を出て歩き出した時。
さーちゃんに鋭い事を聞かれた。

うっ。
流石親友なだけある...

まぁ聞いてもらいたかったし
別にいいけどね?

私が口の動きで
「後で」と伝えると
さーちゃんの手をとり
引っ張るようにして
学校に行くのだった。























< 40 / 131 >

この作品をシェア

pagetop