溺愛してます!狼先輩!!!
離して。

そんな意味を込めて
先輩を精一杯押してみるけど
全く動くようすもなく
ただムスっとしてるだけ。

なんとかしないと...


そう思い
落ちてるメモに手をのばすと
「...くない。」


何か呟くように先輩が言った。


もう一回言うかと待ったけど
黙ったまま私を離し
部屋の隅の椅子に座って
携帯をいじり始めた。



私がやる気がなくなって
帰り支度をして部屋を出ても
先輩は気にすることもなく
ただ座っていた。



その態度に対して
イラつきはあったけど
張り合うように私も無視して
家へと帰ったのだった。














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