天使に恋した悪魔
6時間目も 終わり私は廊下を走って屋上に向かった。
「司!!」
バンッとドアを開けてさっき居た所をみると司が寝ていた。
心配で来たけど無意味だったようだ。
私は司に声をかける。
「司ー風邪ひくよ?」
春とはいえ まだ風邪は冷たい。
ユラユラ揺らすと司は寝返りをうった。
「ん・・・エリ、カ・・・?」
ぼんやりと目を開け名前を呼ぶ。
エリカ?
エリカって どっかで聞いた名前・・・。
「誰?」
誰だっけ 思い出せない。
一人言を言ったつもりだったが・・・
「誰って・・・・俺はアンでしょ・・・?」
へにゃっと笑って答える司。
アン・・・?
エリカ・・・?
「!!」
間違いない。
夢の二人だ。
でも どうして司が・・・。
私がエリカだとしたら司は・・・
アンって事・・・?
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