天使に恋した悪魔
映画は感動のラストで終わり、私は声もなく号泣することになった。




「大丈夫?」
「う、うんっ、ありッがと・・!」
若干余韻が残ってるものの、靖くんが私の頭を撫でてくれていたおかげで何とかなってる。
「いーよ、別に。俺、大した事してないじゃん。」
そう言ってまたニコッと笑う靖くん。


ドキッ―――


ほら、また・・・。
私 靖くんの事好きなのかな?
司の事 ずっと好きって言ってたくせに。
この間 気づいたんだもん。
もしかしたら そんな物なのかな。
なんて・・・
そう思ってる私は最低かな?


靖くんは私の手を そっと 取った。

ドキッ

ドキ ドキ・・・


心臓がうるさすぎて靖くんに聞こえちゃうんじゃないかなと不安になる。
でも 大丈夫。
靖くんの手は


温かくて・・・

大きくて・・・


安心するんだ。



「次、どこか行きたいとこない?」
靖くんが 私に聞く。
そろそろお昼時だ。
「ご飯食べない?」
「OK。マクドとか?」
そう。
高校生くらいだとマクドナルドが手頃なのだ。
「ふふっ、私チーズバーガーがいい!」

靖くんといると安心するよ。

「俺、ダブルチーズバーガーがいいな!」

靖くん、靖くん・・・。
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