君と桜と


「はいはーいっ
そこの二人!!写真とるわよ〜」



そこにカメラを持った絢が乱入してきた。



きょとんとする奈緒と隆司をよそに、もっと寄ってなどと指示を出してくる。



「えっ!?写真!?」


「なによ~親友のくせに、私がアルバム委員だってこと、忘れてたのお?」


「えっ、そういうことじゃなくって・・・」


たった今仲直り?したばかりなのに、いきなり写真ってちょっと・・・



「奈緒、こっちむいて。」



どうしたらよいか分からず戸惑っていると、隆司はさらに奈緒を戸惑わせるようなことを言った。



「こっちって・・・?」



驚いて見上げると、隆司は涼しい顔のまま。




「すごい顔してるな。」



なんて言うから。



「なによ!失礼な!」



ちょっとドキッとした私がバカみたいじゃん。




カシャッ!




「えっ・・・待って、絢!今・・・」



奈緒は驚いて音のした方を振り向く。



「いい写真が撮れましたぁ〜じゃあねっ」







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