君と桜と
結衣ちゃんも、隆司が好きなんでしょ?
わかったから、隆司が戻ってくる前に、この話は終わりにしよう?
「そんなわけ、無いよ。
だから、もう、この話は・・・」
だって、隆司はきっと私の気持ちに気づいてたのに、何も言わせてくれなかったのだから。
「・・・それは入江には関係ないだろ。」
「えっ・・・」
そこに現れたのは隆司・・・ではなく坂城くんだった。
「なにそれ~!そしたら坂城くんも関係ないじゃん。」
「そりゃそうだけど。入江は人のこと気にしすぎなの。もっと真正面からいけよ。」
結衣ちゃんをどかせて我が物顔で隆司の席に座る坂城くん。
ね?と人懐っこい笑顔で言われてしまえば、結衣ちゃんもなにも言い返すことが見つからないようだった。