君と桜と
翌日、奈緒は絢と一緒に再びあの神社に来ていた。
「でも、お守りを買っといてお参りを忘れるってどうなのよ?」
「ご、ごめんなさい。
急いでたから、すっかり頭から抜けちゃって・・・」
そう。お守りを買えたことで安心して、肝心なお参りを忘れていたのだ。
「まったく、私に謝ってどうするのよ。ほら、神様に伝えなくちゃ。
こんな時まで遅刻魔でごめんなさい、って。」
「ちょっと、絢ったらやめてよ!」
寝る前になってやっと思い出したから昨日のうちには行くことができなかったのだ。
まだ間に合うよね?
神様・・・
お願いします。
どうか、蘭ちゃんを救ってください。