君と桜と



当たり前のように授業には集中できない訳で。



ぼーっと外を眺めていたら、すぐに昼休みになってしまった。




「なーおっ!

寝るか、食べるかどっちかにしなさい。」




「はっ!寝てた・・?」




食べかけのパンを持ったまま、うとうとしていたようだ。



「じゃあ、寝ます・・・」


もともと食欲もなかったので少し眠ることにしたのだけれど。


「うう、眠い・・・」


昼休みに寝たことで、かえって睡眠スイッチがオンになったらしく、午後の授業はほとんど目を開けていられなかった。



まどろみの中で思い出すのは、去年の楽しい思い出ばかりで。



いっそ、このまま醒めないでほしい、なんて思ってると、あっという間に放課後になっていた。










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