君と桜と
「ほら、早くしないとクラスの奴らに見つかるよ?」
「う、うん。」
みんなはわざわざ外まで探しにきたりするだろうか。
そんなことを思いつつ、奈緒はおずおずと後ろに乗った。
「落ちたくなかったらしっかり捕まりなさい。」
「は、はい・・・」
三谷君は変に意識しまくる奈緒を面白がっているようだった。
だって・・っ
自転車に乗せてもらうとか初めてだし・・・
まず、練習を抜け出す事自体すでにワクワクなのに、何、この青春な感じ!