君と桜と


な、なななにっ!?

すす、すき・・・?


今、ほんとに、そう言ったの?


奈緒はかーっと赤くなった。



いやっ

今のは‘人として’ってことだよね?


むしろさらっとこんな事言うなんて、逆に意識されてない証拠じゃないかな・・・



よし、きっとそうだ。

うん。冷静になろう。

こんなことで舞いあがってたら身がもたないよ。


ん?舞い上がるって?
なんで喜んでるのわたし!?


とにかく、落ち着かないと。
奈緒は一人で深呼吸をした。

隣に三谷君がいるのを忘れて。


・・・あ、今の私確実に怪しかったよね?

挙動不審なやつだと思われちゃう!!ああどうしよう!


奈緒はそうしてしばらく一人でパニックになっていたのだった。



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