君と桜と
ガラガラ・・・
誰っ・・・?
奈緒はとっさに本棚の陰に隠れた。
椅子を引いて、座る音がした。
夏休みに図書室に来るなんてまさか、
そっと覗くと、座っていたのはやはり三谷君だった。
まさかの展開にドキドキと、鼓動が早くなる。
今は会いたくなかったと思う半面、自分の元に来てくれたと都合良く考える自分がいた。
はあ。三谷君に合わせる顔がないよ。
奈緒はとりあえずその場に座りこんで三谷君が出るのを待つ事にした。