星の輝く夜に
あっという間に飲み干した、空っぽの缶を、畳の上に転がして、
彼は大の字になってその場に倒れた。
不意に、自分の心臓の鼓動の音が聞こえる。
生きている、当り前だが、そう思った。
「・・・願い、かぁ」
長生きしたい、という願いはどうだろうか。
どんな願いも、と言っていたから、叶えてはくれるだろう。
しかし。
彼はそんな願いをしようとは思わなかった。
特に生きることに執着はない。
死なないから生きている、
それが現状だった。
何も無い天井の真ん中に、ぶらりとぶら下がる灯り。
「・・・明日でお別れかもな」
その言葉は、行き場も無く、ただその場をさ迷って、再び彼の口の中へと戻る。
彼はもう何も言わない。
ただ、ぼうっと、天井を見つめて寝転がっているだけだった。