good-friend
放課後、文香たちはバスケ部の友達から聞いた場所を探しに、駅のそばの、商店街近くを歩いていた。


「○○マンション・・・ここじゃない?」


ドキドキ胸が高鳴る。


「もしここで先輩に出会ったらどうしょう???」


「ちゃんと自分の気持ち伝えれば???好きなんでしょ。」


「そんなぁ~、、、心の準備、してないよ~!!」


「冗談だって(笑)! 今日は偵察だけ。」


「えっと・・・中村・・・ここ?じゃない??」


1階の一番端のドアに表札があった。


「ここだよ~」



そのとき ―ガチャ― 少しドアが開く音がして声が聞こえたので、文香達は急いで、マンション横の壁に隠れた。



「慎吾、まだ、あんな子の面倒見てるなんて、お人よしすぎるんじゃない?!」


年配の女の人の声だった。


「兄弟だし、仕方ないよ。」


中村先生の声がした。


「兄弟って?・・・あの子はお父さんの浮気でできた子なのよ。家族が離れ離れになっ

たのだって、あの子をお父さんが引き取ったせいじゃない、あなたの足が不自由になっ

たのだって、あの子が原因でしょ。」



「もう、やめてよ。母さん。」
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