good-friend
「・・・とにかく、あなたは自分の幸せだけを考えてちょうだい!お金も貯めなきゃならないんだし、あの子はもう大人なんだから、自分の力で生きていけるでしょ。」


「大人って・・・コウジはまだ高校生だよ。かあさ・・・」



ガチャ



ドアがしまった。身を乗り出して見ると、少し小太りの女の人が肩を怒らせながら、帰っていくのが見えた。



「・・・聞いちゃいけない話だったね。」


「そうだね。多分・・・」



帰ってから文香は中村先輩への思いが前より増していくのを感じた。




愛人の子供か・・・先輩はきっと、今まで苦労してきたんだろうな。


私が少しでも助けになってあげたい・・・


中村 幸治 勉強していたノートに書き込む


中村 文香 ・・・


なかなか良い名前じゃん。

先輩との結婚なんて考えるだけでドキドキした。


現実は程遠いけど・・・。




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