good-friend
次の日・・・



朝一番に良太に昨日のお菓子を渡すと予想以上に喜んでくれた。



「ありがとう。でも文香が手作りのお菓子くれるなんてな・・・地震でも来そうだよ(笑)」


「それ、どういう意味よ!」


「ハハ、冗談。大事に食べるよ。」






放課後、文香は理恵と2人、中庭にいた。


「文香、準備、いい? 先輩呼んでくるよ。」


「わかった。・・・・あっ、理恵、ちょっと待って・・・ ふーーゥ、 いいわ。呼んできて。」




別館の保健室横の中庭。今、麻美ちゃんはいないようだ。


理恵に連れられて、あの、中村先輩が現れた。


体中が熱くなる・・・


栗色の髪をサラサラ揺らし、切れ長の目がこっちを見てる。


文香は覚悟を決めた。





「君ってあの時、こけた子だよね。」



「そうです。覚えてくれてました?」


「うん、もちろん。。。」




「私、先輩こと好きなんですけど、つきあってもらえませんか?」


呼吸を止めて、一気に言った。



「・・・いいよ。」


「え?」


「いいよ、って。(笑) 
じゃ、今日一緒に帰ろっか。俺はこの近くだけど、君はどこにすんでるの?駅まで送るよ。」



「・・・はい。」




あっけなかった。。。あっけなく成功してしまった。。。



一部始終を見ていた理恵が目配せして、走り去っていく。


信じられない。憧れてた人がすぐ目の前にいるなんて・・・


どうかこの心臓の音が聞こえませんように・・・



文香は中村先輩と駅まで歩き出した。












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