good-friend
幸せだった・・・



夢心地のままとりあえず、服を着る。

幸治はまだ、眠ったままだ。


子供みたいな寝顔。。。文香が幸治の唇に近づこうとしたとき、



カチャ


鍵をかけたはずのドアが開く音がした。

(先生帰ってきたのかな???)




「こうじ、居るんでしょ。」


女の人の声・・・


眠っていたはずのコウジが、飛び起きて、玄関の方まで歩いていった。



「・・・ああ、麻美、どうした?」


声がはっきりと文香のもとに、聞こえてくる。



「その格好なぁに???パンツ一枚で寝てたの?」


「あ、ああ」


「もお、さっきから電話してるのに、全然つながらないんだから・・・」


「どうしたんだ?急に?」


「あの、旅行の話、決めたいのよ。」


「明日でもいいだろ」


「だめよ。条件のいいのはすぐ取られちゃうの。あなたがどうしてもハワイへ行きたいっていうから、色々探してるのに。」



(この声・・・) 文香はとっさにベランダへ出た。


「誰か居るの?このくつ誰のよ?」


「あ、兄貴の彼女のだよ。」


「へえー・・。先生の彼女、今いるの?あいさつしよっかなぁ~・・・」


「ち、ちょっと・・・待てよ、麻美!」



誰かが上がりこんでくる音がして


とっさに文香はベランダの柵を越え、裸足で、裏の駐車場に飛び降りた。




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