good-ｆｒｉｅｎｄ

「とりあえず、良太の家に行こう。」


理恵はあれからずっとだまったままだった。

怒っているのか、泣いているのか。。。

確かめることも出来ないまま、私たちは良太の家に着いた。



良太の家の前は私達の想定外に騒然としていた。

道には救急車が止まっている。

「どうしたんだろ。。。」



その時、救急隊員の姿が見えて、家から運び込まれてきたのは、良太の姿だった。

少しうろたえた様子の良太のおばさんが、その後から救急車に乗り込こむ。



「バタン」

救急車の扉が閉まる。

「ピーポーピーポー」

サイレンの音が遠のいていくのを私たちは呆然とした意識の中で聞いていた。



「理恵ちゃん、文香ちゃん、」

「あやちゃん？？」


良太の姉が二人の姿を見つけて声をかけていた。


「良太どうしたの？」


「あの子、今日、血だらけでボロボロの姿で帰ってきたんだけど、急に意識を失

って―――　玄関先で倒れたの」


「そんな・・・どうして・・・」


状況がうまく飲み込めなかった。


どうして良太が血だらけに・・・？

殴ったのは良太の方で。今は謹慎中だって。。。


どうして？どうしてこんなこと想像できる？