good-friend
ドアのそばには、幸治が立っていた。


「何しにきたんだ?」

良太の声がいつもとちがう。

「文香、後ろに下がってろ。」

良太がベットから降りようとしたとき、



「悪かった。」

幸治が土下座した。

「ほんとに悪かった。すまない。」



「・・・今度こいつを悲しませる事があったら、半殺しにしてやるからな。」

「・・・」



幸治が病室を去った後、文香は静かに泣いていた。

良太は私を守ってくれた。気付かなかったけど、今までもこんなこと、何度かあったの

かもしれない。


「かっこよすぎるよ。良太・・・」


「文香、泣くなよな。ほら、」


ティッシュを渡されて、受け取った、次の瞬間に、そっと、抱き寄せられた。


「良太―・・・大好きだよ。」


「俺も―・・・

 
 大好きだよ。文香。」




このまま、時が止まってしまえばいい。そう思った。




もう何もいらない、良太さえいれば・・・

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