good-friend
強引に、理恵に腕をひっぱられて、近くの公園まで来た。


「あなた、昨日良太に何を言ったの?」
 

「・・・何って?どういうこと?」


「私・・・昨日、良太に、別れようって言われたのよ。」


「えっ?」


「私、あなたと違って、一年の時から、良太をずっと好きだったの。つらい時もずっと

そばにいてあげた。なのに、なぜなの? あなたが原因でしょ!?」


「・・・」


「私から良太を、うばわないで! 彼は、今、私の全てなの。彼のキスも、肌のぬくも

りも、私は、全部知ってる。 文香は何も知らないでしょう? もう、彼に近づかない

で! 彼と別れたら、私、死んでしまうから!」


「・・・」


「ここで約束してよ。文香、お願い。もう、二度と彼に近づかないって!!」


「できない・・・」


「え??」


「できないよ。理恵。・・・私も良太が好きなの。」


「・・・」


「理恵・・・」


「最低だね・・・もう、絶交よ。二度と私に話しかけないで!」



文香をにらみつけて、理恵は走り去って行った。



周りの静けさが、心にしみる。


腕、すこし痛いな・・・すごい力だった・・・理恵。


文香はそのまま動けずにいた。北風が木々をゆらし、公園をすりぬけていく。



どうしよう。。。良太。。。


いつの間にか、無意識に、文香は良太の病院に向かっていた。
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