good-friend
「・・・うん。」


麻美ちゃんが笑って言った。


「じゃあ、どうして、幸治にだまって、退院したの?家にもいないって、言ってたよ。」


「自分でも、よく分からない・・・好きなのに、許せなかったの。まだ、体調が悪いか

ら、しばらくは実家にいるつもり。」


「赤ちゃんは大丈夫なの?」


「大丈夫だよ。昨日親に事情を説明したら、ひっぱたかれちゃったけど・・・」



でも幸せそうに麻美ちゃんは笑った。



「幸治とちゃんと向き合って話すべきだよ。赤ちゃんのパパなんだから。。。」



「そうだね。。。

― 文香ちゃん、ほんとは私ね、最初、妊娠が分かった時、産むつもりは

なかったの。幸治とも、別れていたし。でも、病院の先生に、この子の超音波の写真を

見せられてね・・・その時、一人でも産みたいって、思ったの。」



「一人で産むなんて、言わないで。麻美ちゃん愛されてるんだからさ。学生でも関係な

いよ。今日、幸治に連絡してね。心配してるから。もう、私の電話にかかってくるの嫌

だしね(笑)」


「・・・ありがとう。文香ちゃん・・・今日、幸治に、連絡してちゃんと話してみるわ。」




朝一のチャイムがなった。


「ヤバイ!もう、行くね。麻美ちゃん」


そういって、教室へ走り出す。


幸せになってくれればいいな。麻美ちゃん。色々あったけど、そのなかで二人が愛し合


ってること、すごく良く分かったし。今では、一番応援してる。


みんなが幸せになればいいなって、そう思えるようになったのも、良太がそばにいてく


れるからだね。良太はの存在は私の中で、すごく大きくなっていって、いろんな幸せを


教えてくれるんだ。






< 66 / 87 >

この作品をシェア

pagetop