good-friend
「文香送ってくよ。」

「うん。」


暗くなった道を手をつないで歩く。



「文香・・・さっき、大丈夫だった?」


「何?」


「痛かった?」


「あぁ・・・うん。でも、私から誘っちゃったんだね・・・(笑)びっくりした?」


「俺は、嬉しかったよ。ありがとう。」


「うん。私も嬉しかった。」


「幸せだな。俺達」


「幸せだね。」



自然に体を寄せ合う。



「ねぇ、良太、理恵とはどうだったの?Hしてたでしょ。」


「・・・」


一瞬聞いては、いけないことを聞いた気がした。



「あんときは、あんとき。今は今。俺は、今、一番文香を愛しているよ。」


「・・・変なこと聞いて、怒った?」


「怒ってないよ。ただ、俺の気持ちを言っただけ。」


「そっか・・・ありがと。私も世界で一番良太が好きだよ。」


「変な、嫉妬すんなよな。」


「分かった・・・どうしても気になっちゃって・・・ごめん。」



学校近くの公園で理恵に言われたこと、


”文香は良太のこと、何も知らないでしょ、キスも、肌の温もりも・・・”


なぜか心に引っかかっていて、時々、激しい嫉妬心に襲われた。良太を愛せば、愛する

ほどに。。。でも、それを、考えるのも今日で、やめよう。

キスも、良太の肌のぬくもりも、私は全てを、知ったから。








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