good-friend
「今日は、いつもより、髪きれいじゃん。」


「・・・良太。どうしたの?・・・理恵は?」


「今日は卒業式だから、終わる頃に迎えに来るって言ってた。」


「そう・・・」


「文香、心配だったんだ。こんな状況、普通じゃないから。」


「・・・そうだね。」


いつの間にか涙が出てきた。



「辛いよな。」


「辛いね。」


「けど、今は理恵のそばに居てやらないと、何するかわからないから・・・全部俺のせ

いだし。だけど、同時に文香と、こそこそ付き合うわけにもいかないしな。」


「分かってるよ、良太。」


「ごめん。文香、辛い思いさせて・・・」


あたたかい・・・久々に良太に抱きしめられていた。



「いいの。」


「愛してる。文香。」


「私も愛してるよ。」


涙がぽたぽた落ちた。




「なぁ、文香。。。、俺、待っててほしいとは、言わない。新しい生活の中で、お前を

縛り付けるわけには行かないから。でももし、一年後の今日、まだ俺に気持ちが残って

たら、あの校庭の桜の下に来てくれないか?俺がお前に告白した桜の木の下に・・・」



「うん・・・分かったよ、良太。」




「理恵を卒業させて、お前の所へ行くよ。」





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