good-friend
良太・・・



涙で良太の字がにじんでしまう。彼の代わりに手紙を抱きしめた。


私もだよ。私も良太に一目惚れだったんだ。あの日、朝の電車の中で。あなたも私を見


てくれてたんだね。気付かなかった・・・お互いに気付けなかったんだね。なんか笑っ


ちゃうよ。



良太の席―・・・愛おしそうに机を撫でて、座る。



冷たい。。。でも、ココに座ってたんだ。さっきまで、良太が。机に顔をうつぶせて泣

いた。


この思い、良太に届くかな。。。長すぎるよ一年なんて・・・



でも、もう、あなた以外をこんなには、愛せない。



良太・・・会いたいよ・・・



あなたの笑顔が大好きだった。怒った顔も、その全てを。



外には、ちらちら雪が舞い始めていた。


もう帰らなきゃね。。。



ゆっくり、校舎をでて、まだ咲いてない、桜並木を歩く。


この辺だ、はじめて、良太に告白されたのは。立ち止まって見上げた。



「来年の今日、また来るからね。」


( えっ?桜の花? )


一瞬、桜が、ひとひらが咲いたように見えた。


「雪か・・・だよね・・・」



少し笑って、文香は駆け出す。





これから待っている、新しい日々へ。



良太を待ち続ける未来へと。



                                   おわり

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