破片
手をさりげなく見た。


指輪が光っていた。



「奥さんいるんだ。」



「去年結婚したんだ。」



「そっか。新婚さんだね。おめでとー」



「ありがとう。まだ、子供はいないがな…。」




「先生、まだ若いし大丈夫だよ。」



「そうだな。」



「じゃ、さようなら!」



許せなかった。


なんで私をどん底に落としておいてあんただけ幸せになれるの…?



そんなの不公平だよ…。





「おはよー」



「今日、早くない?」
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