君だけの…

――2時間後


「できました」


鏡を見る。
そこには、全く違ったあたし。

髪はかなり茶色くなり、短くてイマドキの男の子の髪型になった。

「普通に学校に行くときは、このウィッグを被ってください」


前の髪みたいにそっくりなカツラを渡された。

……なんか、ちょっとだけ楽しくなって来たかも。


「ありがとうございます」

「これが今日の洋服です」


ジーパンにTシャツ、チェックの入ったパーカーにスニーカー。
それと…


「さらし…?」
「胸に巻いて頂きます」


用意周到ですね、桂木さん。
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