Secret*Luv...


どうやらこの男の子も
あたしと同じ迷子らしい。

「ねぇねぇ、お名前は?」

「子供扱いすんじゃねえ」

「え、あ、ごめんなさい...」


ま...マセガキ...!


「俺はふじもりまさしだ!
お姉ちゃんの名前は?」

「え?」


ふじもり??
藤森???


「おいっ!聞いてんのか!」


「うぁっ、ごめん!
あ、あたしは槙野英李です!」

「えり!
お前は今から俺の彼女だ!」
「...え!?」


俺の彼女!?


「ちょ...ちょっと待って
まさしくんいくつ?」

「9歳だ!
でも歳なんて関係ないだろ?」


9歳!?
もはや犯罪...。


「手、出せ!」

「え?うん...」


ぎゅっ


「よし!安心しろ!
これでもうお前は
迷子にならないぞ!」


あたしの手を握る
小さな手。


「そうだね!」


なんだか
可愛く見えてきた。


「まさし?!」


え?



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