《完》愛さずにはいられない【BL】
 「お前は俺と同じ匂いがする…」


 利遠は立ち上がって…俺の前に立つ。


 俺よりも少しだけ背が低い利遠。


 利遠は鼻で俺の周りを嗅ぐ仕草をする。


 「違うのか?」

 「別に俺は…女嫌いじゃないし……」


 目つきは獲物を狙うオオカミみたいに鋭い視線を俺に向ける。


 「……俺…梓遠に言うよ…碓氷がお前のコト…変な目で見てるって…」


 耳元で繰り出されるのは悪魔のような囁き。



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